ぼっちライフ

 

私はこの引っ込み思案な性格とともに、

割と孤独な人生を生きてきたと思っている。ただ、ずっと孤独だったわけではない。

 

だいたいは新しい環境に入ってすぐのとき。

人と仲良くするのが苦手、とくに初対面の人とはなかなかうまくいかない。

相手によって対応の仕方を変えてしまうのも悪いところだが、私なりの防衛本能。

 

 

初対面ではあまり笑顔を作れず、話題も振ることができず、

相手の反応が悪いとすぐに黙り込んでしまう。

私が喋ることで余計雰囲気を悪くしてしまいそうだから。

それでしゃべらないでいると、

相手が私のことを「怒ってムスッとしている」と思ってしまうらしく、負の連鎖。

 

 

あぁ、昔から私は何も変わってないな・・・

 

 

 

大学に入りたての頃、特に1回生のころはぼっちだった。

 

 

大学が決まり、

私は一人暮らしが決まっていたが、入学のギリギリまで実家で過ごしていた。

 

 

その大学のよくわからない計らいで、

入学前に友達を作っちゃおう!っていうイベントが行われるというお知らせが来た。

ここからもう先読みは十分できた。

 

私はそんなイベントのためだけに入学前に大学に行くつもりはない。

まぁ来ない人も私と同じようにいるだろうけど。

 

 

でも、私が入るであろうゼミの人たちは、

そのイベントで出会ってみんな仲良くなり、あらかたグループを形成するだろう。

だから、私が新たに友達を作るのが難しいんじゃなかろうか。

入る隙がないんじゃなかろうか、と。

 

今までの人生で、1人の子に話しかけて友達になることはできても、

グループに割って入った経験がなかったので、きっとその勇気はない。

 

 

なんで入学前からぼっち確定にならなきゃいけないんだ・・・・

 

 

 

予想は当たっていた。

 

そもそも、私が入った大学は女子が多い大学。頭が良いところではなかった。

 

ギャルっぽい人はいなかったけど、

中途半端にプライドを持った今時の大学生の女の子になりたい子たちばかりで

(いわゆる量産型を目指している子たち)

私みたいな人間が話しかけたところで、快く輪には入れてもらえない雰囲気だった。

 

入学式が終わってゼミで集まることになり、

その移動の時に一人の女の子に話しかけて、その時は普通にお話をしてくれたのだが、

もっと髪染めてておしゃれな子と仲良くなりたかったんだろう、

ゼミで一通り自己紹介も終わり解散になったときには、

違うこと仲よさそうにしゃべっていた。私と話していたときより1トーン高めの声で。

 

 

あぁ、もうあの子は相手してくれないな、と悲しくなった。

 

 

結局、同じようにどのグループにも入れない子(Dさん)が、

「友達になろう」と言ってきてくれて救われたのだが、

その子も秋にはいなくなるのであった。

 

 

そして、ひと月もしないうちに、これまた大学側のよくわからない計らいで、

日帰り遠足的なものが開かれることになった。

 

もう私にはDさんがいるから安心、と思っていた。

 

 

しかし、なんとDさん、まさにその遠足の日に手術があるというじゃないか!!

 

 

えっ?遠足来れない?

 

 

 

なんてタイミングに手術・・・わざとですか??あ~あ~~~~~結局ぼっちじゃん。

でも当日一人で行動してたらどんな目で見られるかわからんし、

きっと耐えられん、私のプライド的に。

 

 

Dさんが遠足に来れないと聞いてからしばらく

寝れない日(実際には寝れた)が続いた。・・・・・

当日どうしよう…一人になっちゃう…

 

 

あのグループのSさんなら、

遠足の日だけ一緒に行動してって頼んだらOKくれそうやから、聞いてみよかな・・・

でもどのタイミングで言おう・・・?もう遠足まで日がないよ・・・・・・・・

 

 

 

結局遠足の前日、なんかちょっと広めの教室で学科全体

(言うても私のゼミともう一クラスのゼミのみ)で遠足の連絡会が開かれ、

私は故意にSさんの斜め後ろの席に座った(Dさんは手術前の早退)。

そしてその連絡会が終わった瞬間にSさんに話しかけた。

 

 

となりにはSさんの友達も座っていた。

「明日Dさんが手術で遠足に来れなくって、一緒に行動してもいい?」

 

 

なんとも恥ずかしさマックスというか、

中学生かよ!ってツッコミ入れられそうなやり取りだったけど、

もうプライドなんか捨てて勇気を振り絞った。

 

 

 

Sさん「いいよー」

 

 

 

返事は何ともあっさりだった。とりあえず遠足はぼっちじゃなくなった。

でも迷惑かけないように少し後ろを歩いた。

 

 

 

 

遠足は、どちらかというと苦痛ではあったが、1人よりだいぶ過ごしやすかった。

 

 

 

しかし、一難去った私にまた一難。しかも結構大きな難が訪れた。

 

 

 

Dさんが別の大学を受験するらしい。

確かにそんな予感はした、というか聞いていた。

 

 

Dさん「私ね、この大学は滑り止めでさ、ホントは公立大学に入りたかったんだけど、

落ちちゃってね。だから今も勉強してて、また受験するの」

 

 

Dさんは大学から一時間ほど離れた実家暮らしだった。

Dさんは、授業が終わったらすぐに帰って勉強をするといっていた。

その為に午前に授業を集中して受けて、昼には帰るような時間割だった。

 

 

Dさんのスケジュールは、大学の授業ではなく、受験勉強中心だった。

 

 

ときには、

駅までのバスの時間に合わせるために急いで昼ご飯を食べることになったり、

ときには、

昼ご飯を食べることなく速攻帰ってしまったり、

 

 

 

大学一回生の私、ぼっちめしの勇気はもちろんない。

私の居た大学はとても小さく、知り合いにもよく遭遇する。

私はその時部活動も入っていたので、先輩や同期もしょっちゅう見かける。

1人でご飯を食べている姿なんか見せられない。

 

 

一人暮らしで家が大学からすごく近かったので、めんどくさかったけど、

一人飯を強いられるときは家に帰って食べることも多かった。

 

 

昼過ぎにすぐ授業があるときは、

次の教室の隅で見つからないようにぼっち飯をしたり、

その教室の前の廊下で、授業を待っているふりをしてパンをかじったりした。

 

 

また、部室に物を置きに行ったついでに部室でご飯を食べたりとかもあった。

 

 

 

Dさんも午後の授業があるときは、一緒にご飯をゆっくり食べれるのが幸せだった。

でもあまり仲は良くなかった。

だって、この子もうこの大学にまったく興味がないし、近い将来いなくなるんだもん。

 

別に私は何と思われても構わない。

たぶん違う大学行っちゃったら連絡はもう取らないし。

 

 

そしてその年の秋、Dさんは受験勉強に力を入れるために退学をした。

初めて電話がかかってきたと思ったら、そんな内容だった。

 

 

「もう大学辞めるんだ、ごめんね。突然になってしまって」

 

 

もういないことがわかって「終わった」と思ってから、

ろくに彼女の話も聞かずに、そっけない返事だけで切った。

なんて心のない人間だろう私は。

 

 

でも切った瞬間スッキリした。

 

ぼっち再来なのは確定だけど、それは友達が大学辞めたからって理由ができたから。

むしろ悩んでモヤモヤしていたことも、ちょっと吹き飛んだ。

 

 

そこから1回生が終わるまでは、入学式でしゃべった別の学科の子たちと、

週に2回くらいお昼を一緒に食べ、他の日はアパートや廊下や、空き教室で食べた。

 

 

知り合いに見つかるのは怖かったけど、お腹はやっぱりすくわけで…

一人で行動するのはさみしかったけど、しばらくすると少し慣れた。

 

 

2回生からは別の友達ができて、ぼっちではなくなった。

お昼を一緒に食べる人がいるありがたみ、

普通の人からしたらそんなものないかもしれないけど、

私はたいへんありがたく思った。

 

 

 

ぼっちの男の人はたまにみかけるけど、

ぼっちの女の人はいても姿を現さない。

現す人は一人で行動するのが好きなだけで、実際友達がたくさんいる。

 

 

群れるのが好きな日本人の女の子、私は群れたいけど群れに入れなかった。

 

今の仕事を初めたときも、すぐには馴染めなかった。今でこそ仲良くなれたけど。

やっぱり最初は大学の時と同じような感じだったし。

 

 

 

わたし、こういう宿命なのかなって。

どうしたら変われるかな

 

 

 

さぶお